「寿司」が世界の共通語となり、「和食」はユネスコの無形文化遺産となりました。
しかし、外国人は本当の日本料理を知っているのでしょうか。
フランスには、1,500件以上の日本料理店があります。
しかし、そのうちの90%は日本人以外の中国人、韓国人、あるいは東南アジア人によって経営されています。
自分のお国の料理で勝負したらええのにと思うのですが、「日本料理」という看板を掲げているだけで客が入ってくるので、そこに味を占めているわけです。
その特徴は、「寿司」と「焼鳥」がメインになっていること。
寿司であればある程度高めに金額設定できるし、彼らは「米を丸めて刺身を乗っけるだけだから簡単に作れる」と思っている。
だからシャリが何より不味い。そして、シャリが不味い寿司は上に何を乗っけても不味い。
焼き鳥も、「串に刺して焼くだけ」と比較的簡単に作られ、またフランスにはbrochetteという串焼料理があってフランス人にも受け入れ易いため、寿司とセットになっているのでしょう。
「日本料理」は寿司と焼鳥だけではないし、そもそも日本料理の特徴は、寿司屋、焼鳥屋、うどん屋、ラーメン屋、お好み焼屋などなどそれぞれの料理によって「専門店」があり、さらにそれぞれの料理でバラエティーに富んだ様々な種類があることで、「日本料理」と一言で括れるものでもありません。
さて、パリの街中をぶらりしていると、「エセ日本料理店」のもう一つの特徴を見つけてしまいました。
実は、多くの店名が日本の都市の名前になっているのです。
らっきょう、ございません。 |
ひつまぶし、ございません。 |
梅干し、ございません。 |
ゴーヤチャンプルー、ございません。 |
キムチ、ございます。 |
完全にナメてるやん。
変わってこちらはフランス人経営の回転寿司。
さて、デリバリーの代名詞といえば日本もフランスもピザですが、
フランスでは「デリバリー寿司」がその座を奪わんばかりに増えています。
フランスでは「デリバリー寿司」がその座を奪わんばかりに増えています。
僕が住んでいた家のポストにも、毎日のごとくデリバリー寿司店のチラシが入っていました。
ある日、夜遅くに帰ってきて、近所のお店がどこも閉まっているので、寿司の出前でも頼もうと電話してみました。
電話の向こうで、中国語なまりのフランス語が聞こえました。
「はい、もしもし」
ちょっと声が大きいので、電話を耳から少し離します。
「すみません、注文したいんですけど。」
「あ、もう閉店しました。」
「あれ?チラシには22時閉店ってあるけど…まだ21時過ぎですよね?」
「あぁ今日はお客さん来ないからもう閉めました。」
「は!?」
いやいやいやいや!今、ここに、いるんですけど!客!
フランスクオリティなのか、はたまた中国人クオリティなのか…。
彼らには、日本料理店の醍醐味とも言える「おもてなし」の精神すら全くありません。
多くのフランス人は、日本人と中国人、韓国人の区別がつきません。
なので、日本料理店で働いている人は日本人、日本料理店で出されるものは本物の日本料理だと思っています。
それでもフランス人はこれらのエセ日本料理を「美味しい」と言って食べています。
だから一人でも多くのフランス人に日本に来て、本物の日本料理を発見して欲しいのです。
きっと、「自分たちが今までフランスで食べていたものは何だったのか?」と目を丸くし、「本物の日本料理はなんて美味しいのだ」と舌を巻くに違いありません。
きっと、「自分たちが今までフランスで食べていたものは何だったのか?」と目を丸くし、「本物の日本料理はなんて美味しいのだ」と舌を巻くに違いありません。
山田 剛士
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