旅行に出かける人もいますが、たいていの人は故郷で過ごすのではないでしょうか。
神社に祀られている神様は神社によって異なりますが、ここ生田神社には「稚日女尊(わかひるめのみこ)」という神様が祀られています。
この神様は、伊勢神宮に祀られる太陽神「天照大神(あまてらすおおみかみ)」の幼名とも、妹とも言われます。
生田神社の創建は西暦201年と伝わり、日本書紀にも登場する神話に由来します。
その年、神功皇后(じんぐうこうごう; 第14代仲哀天皇の后)が朝鮮へ出兵した帰り、現在の神戸港のあたりで船が動かなくなってしまいました。
そこで占いを行ったところ、稚日女尊が現れて「この神戸の地に自分を祀って欲しい」と仰られました。
この稚日女尊を祀るために創られたのが生田神社なのです。
また、生田神社は、もとは六甲山の麓にあったとされています。
それが、799年に起こった大洪水の後、現在の場所に移されました。
その際、もとの境内に多くあった松の木が洪水を防がなかったことから、この神社では松を嫌います。
そのため、ここでは正月に飾られる松飾り(門松)の代わりに杉飾りが飾られています。
杉飾り |
生田神社は神戸の中心街である三宮のド真ん中に位置します。
というより、この神社の周辺に街が作られたと言った方が正しいのですが。
というより、この神社の周辺に街が作られたと言った方が正しいのですが。
「神戸」という地名もまた、この神社に由来します。
その昔、神社に仕える人(神職)のことを神戸(かんべ)と呼んでおり、この神社の周りに神職が多く住んでいたことからその名がつけられたのです。
その昔、神社に仕える人(神職)のことを神戸(かんべ)と呼んでおり、この神社の周りに神職が多く住んでいたことからその名がつけられたのです。
さて、朱色の鳥居をくぐり境内へ入ると、まずは神様が祀られている本殿へ向かいます。
鳥居 |
本殿の中へは特別な許可がなければ入れませんので、本殿正面の軒下にて、二礼二拍手一礼の作法で、神様に新年の挨拶をします。
本殿 |
ただ、挨拶なしでいきなり「こうこうして欲しい」などと願い事を述べても、神様とて気分は良くないでしょうから、効果は期待できません。
しかし、あれほど多くの人の願い事を聞くわけですから、神様もさぞ大変でしょう。
まぁそれができるから神様なのかもしれませんが。
ちなみにここ生田神社にはおよそ155万人、日本で最も多いのは明治神宮で約300万人が初詣に訪れるそうです。
さて、続いては、新年の運勢を占うためにおみくじを引きましょう。
まずは巫女さんから小さな穴の開いた箱を受け取ります。
穴から細い棒を出し、そこに書いてある数字を伝えれば、巫女さんが結果の書かれた紙をくれます。
この紙には、全般的な運勢の良し悪しが「大吉、吉、中吉、小吉、凶」によって示されているほか、
願事、失物、旅行、商売、学問、恋愛、転居、出産、病気、結婚などなど、様々な点についての運勢が書かれています。
この紙は持ち帰ってもいいですが、多くの人は神社の境内にある木などに括りつけて帰ります。
これには諸説あるようですが、神様との縁を「結ぶ」という意味合いがあり、縁起のよいことだとされます。
木に括られたおみくじ |
さて、本殿への挨拶とおみくじを引き終えれば、これで初詣は終了。
あとは、境内を散歩するなり、写真を撮るなり、お好きなように。
絵馬を書くのもお正月らしくていいですね。
絵馬の表面には、その年の干支が描かれており、裏面に願い事などを書いて奉納します。
絵馬 |
また、生田神社には毎年、巨大な絵馬が奉納されています。
今年の絵馬は羊。
羊と言えば、眠れないときにに数える動物です。
最近は、夢のない時代などとも言われ、若者でも夢を持たない人が多いように感じます。
羊年の今年は、たくさんの人が夢を見れるような明るい年になればいいですね。
さて、初詣を終えて家に帰る途中でひと騒動ありました。
人通りの多い三宮の中心街のど真ん中に、財布が落ちていたのです。
巨大絵馬 |
今年の絵馬は羊。
羊と言えば、眠れないときにに数える動物です。
最近は、夢のない時代などとも言われ、若者でも夢を持たない人が多いように感じます。
羊年の今年は、たくさんの人が夢を見れるような明るい年になればいいですね。
さて、初詣を終えて家に帰る途中でひと騒動ありました。
人通りの多い三宮の中心街のど真ん中に、財布が落ちていたのです。
ここがフランスだったら、「新たな持ち主」に拾われるのに3秒とかからないでしょう。
しかし、ここは世界で最も治安のよい日本。
通りゆく人は落し物気づけども見て見ぬふり。
自分のものにするつもりもなければ、警察に持って行くのも面倒くさいのでしょう。
最終的に、この黒猫の柄が入った財布は僕の手に収まりました。
欧米では、黒猫を不吉な動物とする地域もありますが、日本では魔除けや幸運の象徴とされ、縁起のよい動物とされます。
なので、僕にもきっと幸運なことが起こるはず。
この財布の持ち主が引いたおみくじには、「失物」の欄に間違いなく「すぐに見つかる」と書いてあったはず。
もしかしてと思い、僕が引いたおみくじを見てみると、「失物」に「見つかるが役に立たない」とありました。
案の定。。。
山田 剛士
自分のものにするつもりもなければ、警察に持って行くのも面倒くさいのでしょう。
最終的に、この黒猫の柄が入った財布は僕の手に収まりました。
欧米では、黒猫を不吉な動物とする地域もありますが、日本では魔除けや幸運の象徴とされ、縁起のよい動物とされます。
なので、僕にもきっと幸運なことが起こるはず。
もちろん、財布はきちんと交番に届けました。
「悪銭身につかず」です。
「悪銭身につかず」です。
この財布の持ち主が引いたおみくじには、「失物」の欄に間違いなく「すぐに見つかる」と書いてあったはず。
もしかしてと思い、僕が引いたおみくじを見てみると、「失物」に「見つかるが役に立たない」とありました。
案の定。。。
山田 剛士