2013年12月12日木曜日

枯葉舞い、雪待つ街に、音が舞う。

唄おう、踊ろう、今夜は、山田の、ラララミュージックフェア♪

さて、吐く息も白くなり始めた今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

先日、友達とカラオケに行ったところ、ゴールデンボンバーというグループの歌が流れました。

「これ誰?」って言うと、「え!?マジで言うてんの!?金爆知らんの!?」ってビックリされました。

「じゃあ壇蜜は?」って言われたので、「あの金麦のお姉さんやろ?」と言うと、「それ壇れい!!」っていう容赦ないツッコミが飛んできました。

じぇじぇじぇ。。。

俗に言う「浦島太郎状態」です。

みなさんが、なかなか一致しないAKBメンバーの顔と名前に四苦八苦している時、

僕は音楽が溢れる街にいてました。







音楽はもちろん、映画やスポーツ、ファッション、絵画などなど、文化や芸術に対して自由で寛容なフランス。

その分、それらを見る目には厳しいものがあります。

例えば、フランスには日本のようないわゆる"アイドル"は存在しないように思います。

いくら容姿端麗であっても、歌がうまくなければ成功しないし、演技がうまくなければ俳優としても成功しません。

そんな環境だからこそ、洗練された質の高いものが生まれるのでしょう。

1960年代には日本でもフランスの音楽が流行し、シャンソンブームがあったそうですが、もう昔の話。

K-POPブームも一段落したところで、もう一度シャンソンの波を起こそうじゃありませんか。

というわけで、今夜はみなさんにフランスで今年流行った音楽をご紹介したいと思います。

題して、「タケシヤマダのシャンソン賞2013」。

アメリカやイギリス一辺倒の洋楽に一石投じてみたく思います。


まずはこちら…

Avant qu'elle parte / Sexion d'assaut


R&Bやヒップホップ好きな人にはおススメです。

一見、イカついお兄さんたちですが、なかなかエモーショナルな歌を聞かせてきます。

日本で言うところの湘南乃風的なところでしょうか。


2曲目はこちら。

On se connait / Youssoupha ft. Ayna


サビの「ナ~ナナ~ナ~♪」のメロディが頭から離れない魅惑の一曲。

個人的には手をパチパチするところにハマってます。


続いては…

Envole-moi / M. Pokora & TAL


イケメンM. Pokora(マット・ポコラ)と美女TAL(タル)がコンビを組んだ一曲。

この曲は、80年代のフランスを代表する人気歌手Jean-Jacques Goldman(ジャン=ジャック・ゴールドマン)の曲を若手人気歌手らがカバーして、

今年フランスで大ヒットした「Génération Goldman」というコンピレーションアルバムに収録されたものです。


続いてもアルバム「Génération Goldman」からの一曲。

Je te donne / Leslie & Ivyrise


僕が10年近く前からずっとファンだったLeslieと誰だかよくわからないイギリス人のデュエット。

この曲にハマっていたある日、この曲をイヤホンで聞きながら道を歩いていて、周りに誰もいなかったので…

このPVの真似をして唄いながら(サビ以外は口パク)速足で颯爽と道を歩いていたら、

一番気持ちいいぐらのところで、まさかの曲がり角で出てきた人とすれ違い、

恥ずかしくなってお口ミュートにしました。


最後はこの一曲でお別れです。

Papaoutai / Stramae

「パパはどこに行ったの?」っていう歌です。


そんなことより板東英二はどこに行ったの?

おあとがよろしいようで。


山田 剛士。

2013年10月15日火曜日

ありがとう、旅は続くよ、どこまでも。

みなさん、ご無沙汰しております。

私、山田剛士は、9月末日をもって日仏交流コーディネーターとしての一年間の任期を終え、

10月1日に日本に帰国しました。

ご報告が遅れまして大変申し訳ございません。

また、10月7日からは渡仏前に6か月間研修をしておりました兵庫県国際交流協会の方に

復職させていただき、再びお世話になっております。

フランスでの一年間の生活においてお世話になりました皆様には、この場を借りて感謝申し上げます。

10月からは、私の後任である志村幸紀さんがセーヌエマルヌ県に派遣され活動を開始しています。

日仏交流コーディネーターの任務内容は毎年少しずつ変わりますし、

それぞれのキャラクターによって得意なことも違ってくるかと思います。

志村さんとはフランスを発つ前に引き継ぎのためにお会いしましたが、

私とはまた全然違ったキャラクターをお持ちのように思いました。

志村さんには、私とはまた違った志村さんの色を出し、

日本とフランスの交流のために頑張って頂きたいと思います。

下記のリンクより、志村さんのブログをご覧いただけますので、みなさんも是非ご覧ください。

平成25年度日仏交流コーディネーターブログ「世界という大きな書物を」→http://blogdelivres.blogspot.fr


最後に、当ブログに関してですが…

当ブログには、この一年間で17640件のアクセスを頂きました。

フランスから、日本から、あるいはその他の国から、このブログをご覧くださった方々に御礼を申し上げます。

みなさん、ありがとうございました。

日仏交流コーディネーターとしての任務は終了したのですが、

当ブログはまだまだ続けさせていただこうと思っています。

詳しくはまた後日、ここに書かせて頂きます。

今回は、ひとまずご報告までにさせていただきます。


"前"日仏交流コーディネーター
山田 剛士

2013年10月8日火曜日

僕は目に、映るそれ見て、驚いた。

「いっぱい」はフランス語で「ボクー(beaucoup)」といいます。

「メルシーボクー(Merci beaucoup)」の「ボクー」です。

つまり、ボクー(beaucoup)はメニー(many)です。

今日はフランスで発見した「いっぱい」をご紹介します。


牡蠣がいっぱい

フランスの生牡蠣はめっちゃ美味しい。


黄身がいっぱい

卵を2つ割ったらどちらも双子でした。フランスの卵は双子が多い(気がする)。


時計がいっぱい

結局今何時ですか?


ライムがいっぱい

何のサービスやねん。1個でええねんけど。


赤ん坊の人形がいっぱい

めっちゃ怖かった。夜見たら確実に腰抜かすやつ。


デザートがいっぱい。

帰国前に、フランスの家族にお別れ会をしてもらった時、こんなにいっぱいデザートが出てきました。

全員で割ったら一人当たり10個食わなあかん計算。

めっちゃ美味かったけど、夕食後で3個が限界でした。

お腹いっぱい。



すいません。今日はこのへんでいっぱいいっぱいです。


山田 剛士

2013年9月20日金曜日

色々な、色がかかって、旅終える。

みなさま、お久しぶりです。

8月に行った旅行についての話を前回(二日目)、前々回(一日目)と書きましたが、

最後の三日目について書かぬままご無沙汰してしまいました。

というわけで、気を取り直して…写真たっぷりでお届けしましょう。


一日目、二日目をフライブルクで過ごした後、最終日の三日目はフランスのアルザス地方へ。

まずはフライブルクから電車とバスでコルマールへ移動。

コルマールの駅舎はこんな感じでなんやお洒落な感じでした。


駅周辺には大して何もなく、観光名所の旧市街へは駅から徒歩でおよそ15分。

駅から旧市街へ向かう途中でこんな乗り物(?)を発見。



旧市街へ着くと、こんな景色が広がっていました。


まるで映画の舞台セットの中にいるかのようでした。


パリにある建物とは全く違った造りで、木組みの建物がほとんど。

これはドイツによく見られる種類の建物なのですが、実はこのアルザス地方はその地理的な要因から、

16世紀から20世紀にかけてフランスとドイツを行ったり来たりしていました。

ある時はフランス領、ある時はドイツ領と、フランスとドイツがこの地方を奪い合っていたのです。

その影響から、現在でもフランスにありながらドイツの文化が色濃く残っているのです。

それにしても一つ一つの建物がもう憎いほどお洒落。

さらに、建物もいいけどそこに飾られている看板もこれまたお洒落。




 


さらに歩を進めて、小さな川が流れる街の中心へ。










このコルマールという街は「ハウルの動く城」のモデルにもなったと言われています。

そう言われてみれば、こんな感じの町並みが描かれていたような気がするようなしないような…。

「ハウルの動く城」と言えば、カルシファーの火で作る目玉焼きがめちゃくちゃ美味しそうで、

見る度によだれが垂れます。

そんなことを考えていたらお腹が空いてきたので、オープンテラスのレストランでランチタイム。

アルザス地方名物の「シュークルート」を食べました。


キャベツの酢漬けにソーセージやベーコン、ジャガイモなどが添えてあります。

アルザスに来てこれ食べへんかったら、アルザスに来たことにはなりません。

街の景色と美味しい郷土料理でお腹いっぱいとなったところで、

コルマールを離れて電車でストラスブールへ移動。

ストラスブールに着いて、まず目に入ったのがこの駅舎。


外観はいかにも近代的なたたずまいなのに対し…


中はこんな感じで古い駅舎が残されています。

まさに伝統と革新、古い街並みと新しい街並みが組み合わさったような街でした。

このストラスブールの見どころといえば、何といっても街の中心にそびえ立つこの大聖堂。


高さは142メートルで、19世紀半ばまでは世界で一番高い建築物だったそうです。

さらに大聖堂周辺の旧市街には、コルマールと同じような木組みの建物が軒を連ね、

独特の雰囲気を作り出しています。



そして、大聖堂の中はこんな感じになっています。


この荘厳な雰囲気の中に足を踏み入れれば、

キリスト教信者が許しを乞うて懺悔するのもわかるような気がします。

善人の僕は何も懺悔することがありませんでした。

しかし、神様はそんな自惚れを見破っていたのでしょうか、大聖堂から出ると大雨が降っていました。

雨宿りついでに大聖堂に戻り、胸に手を当てて過去の自分の行ないを見直してみました。

結局、僕は善人などではなく悪人でした。

神様に許しを乞いたいところでしたが、懺悔の仕方がわからない。

とりあえず、手を合わせておきました。

しばらくして外に出ると、雨は止んでいました。

そしてよく見ると…


巨大な大聖堂に虹が架かっていました!

神様からの贈りものでしょうか?

ええもん見さしていただきました。

こうして、晴れ晴れとしたスッキリとした気持ちでパリへの帰途につきました。

今回、僕が旅したアルザス地方のストラスブールとコルマール、そしてドイツのフライブルクの3都市は、

比較的近い距離にありますので、一度に回るといいかなと思います。



みなさんも機会があれば是非旅行してみてください。


山田 剛士


2013年8月31日土曜日

全力で、走って残る、シャツの汗。

フライブルクの街でビールを飲んでいたら、突然トラが現れました。


寅年の僕はちょっとテンションが上がりました。

「写真撮ってもらおうかな…」と思っていたら、通りすがりのおじさんに先を越されました。

おじさんに写真撮影をお願いされたトラは何を思ったか…


頭とっちゃいました。

「お前も撮るか?」みたいな感じでウインクされたけど、遠慮しておきました。

グーテンターク!!

どうも山田です。

え?なになに?このトラがつけているマフラーは何やって?

さすが!目のつけどころがシャープですね!

実はこれ、フライブルクのサッカーチーム「SCフライブルク」のマフラーなんです。

翌日にフライブルクで試合があるということで、そのPRのようです。

客寄せパンダならぬ「客寄せタイガー」。

さて今回は、ドイツ フライブルクへの旅「第二弾」。

というわけで、僕の旅に欠かせない…そう、サッカーについて書きたいと思います。


一日目の金曜日、ドイツ在住の友達がフライブルクに来ているということで、会いに行くことにしました。

連絡すると、夜の21時半にフライブルク郊外にあるホテルに来てくれとのこと。

地図を見るとその郊外の町には電車が通っていない。

とりあえず地図上で一番近い駅まで電車で移動し、そこからタクシーに乗ろうと考えたのですが…

その駅がここ。


あたり一面何かの畑で、駅前の道にはタクシーどころか車もほとんど通っていない。

どうしようか…。

とりあえず駅の横に一軒だけあったバーに入ってみました。

店員っぽい美人のお姉さんに「アイ ウォントゥー ゴー ヒア」と言って地図を見せると、

何言うてるんかわからんけど「タクシー呼んであげる」的な感じになりました。

客でも何でもないただの通りすがりになんて親切な!

ちょっと惚れてしまいました。

15分ほどするとタクシーが来て、どうにかこうにか待ち合わせのホテルに到着しました。

ホテルのロビーで待っていると、会いたかった友達が登場。

では、ご紹介しましょう。

サッカー日本代表で、ドイツのマインツでプレーしている岡崎慎司です。



以前、このブログでも書きましたが(http://takeshi-yamada.blogspot.fr/2013/05/blog-post_24.html)

岡崎とは滝川第二高校サッカー部時代のチームメイト。

前にパリで会った時は写真を撮るのを忘れていたので、今回はバッチリ撮ってもらいました。

本人曰く「俺の頭、寿司職人みたいやん」とのこと。

なにそれ?自虐ネタ?

確かに寿司職人がハチマキとったらこんな感じかも(笑)

そんなお茶目(?)な岡崎は、11日にブンデスリーガ(ドイツ1部リーグ)開幕戦を戦い、

すぐに日本に帰国して14日にウルグアイとの代表戦に出場し、前日の15日に帰国したばかり。

さらに翌日18日は第2節のフライブルク戦を控えるという超ハードスケジュールの中、わざわざ時間を割いてくれました。

ホテルのロビーで1時間ほど、昔の思い出話やこれからの夢など色んな話をしました。

思えば、高校時代も特に仲がよかったわけではないし、僕は途中で中退してフランスに行ったので、

ここまで2人でゆっくり話すなんてこともありませんでした。

それでもあの頃の仲間として昔と変わらずに接してくれる彼には人としての大きさを感じました。

話を聞いていても、何というか真っ直ぐで、「人間臭い」魅力があって、それが人を惹きつけるのだなと感じました。

最後に、写真を撮ってもらい、サインをもらい、帰りのタクシーも呼んでもらいました。

さらに翌日の「フライブルク対マインツ」の試合のチケットまでいただきました。

いたれりつくせりですわ。

というわけで翌日、試合を観にスタジアムへ。

これがフライブルクのスタジアムである「メガ・ソーラー・シュタディオン」。


スタジアムの屋根の上に太陽光パネルが付いており、このスタジアムの電力全てをそこから賄っているそうです。

ドイツのスタジアムの中ではそれほど大きくはないスタジアムのようですが、

ピッチとスタンドの距離も近く、非常に見やすい造りになっていました。


僕の席の近くにはこんな人たちも。


岡崎は、今シーズンマインツに移籍してきたばかりですが、早くもファンから愛されているようです。


さて、試合が始まりました。

岡崎は左MFで先発出場。

両者互角の感があった出だしでしたが、次第にマインツがゲームを支配します。

マインツは、要所要所の選手がしっかりしているなという印象。

そして、その中心には岡崎がいました。

彼がプロになって以降、TVではよく見ていましたが、生でそのプレーを見るのは初めてでした。

彼のプレーを見ていて特に際立っていたのが、ボールをもらう動き出しでした。

ボールをもらう動き出し、つまり相手のマークを外してフリーでボールをもらう動きと言うのは、

ボールとは関係ないところで起こる動きなので、テレビではあまりわからなかったりするのですが、

スタジアムで生で見てみるとその動きがよくわかります。

岡崎は、何度も何度も、ボールが来ようが来なかろうが、常に相手の裏を狙って動いていました。

さらに守備でも、懸命に相手にプレッシャーをかけ、献身的なプレーでチームに貢献していました。

連戦の疲れも見せず、ピッチを全力で走り回る姿に僕は感動しました。

彼の特徴はやはりこういった気持ちが伝わってくるプレーだと思います。

もちろんどの選手だって勝利のために、得点を奪うために、失点を防ぐために、みんな同じように気持ちを持ってプレーしています。

淡々とプレーしているように見える選手でも、誰だって内に秘めた闘志を持って戦っています。

選手によってそれぞれプレースタイルも性格も異なりますし、別に全員が全員、気持ちを表に出す必要はありません。

しかし、岡崎のように常に「全力」で、気持ちを前面に出してプレーする選手がピッチ上に一人でもいる事で、他の選手たちにいい影響を与え、観客にも熱が入ります。

「心技体」という言葉を借りれば、彼は「心」の優れた選手なのだと思います。

確かに彼は、決して体格のよい選手ではないし、技術的に秀でた選手でもないですが、それを補えるだけの「心」があります。

それがファンやサポーターに愛される所以なのかなと思います。

さて、試合は2-1でマインツが勝利!!

試合後にスタンドの一番下まで降りて声をかけると、気づいて近くまで来てくれました。

「点取りたかった…」とひとこと。

そして、着ていたユニフォームを脱いでプレゼントしてくれました。


ユニフォームは大量の汗で重たくなっていました。

いかに彼がピッチを走り回ったか、その努力の重みのように感じました。

来年のワールドカップに向け、岡崎らしく「全力」で走り続けて欲しいなと思います。

僕もあらゆることに「全力」で立ち向かえるように頑張っていきたいなと思います。

PS。慎司、ほんまにダンケシェン!!


日仏交流コーディネーター
山田 剛士

バカンスだ、フライブルクへ、フライアウェイ。

フランスでは7月から8月にかけてバカンスの時期に入ります。

人によって、あるいは会社によっても異なりますが、各々3週間から1か月ほどの長期休暇を取ります。

この時期になると、「バカンス」という言葉が耳にタコができるほど入ってきます。

「お前はバカンスにどこに行くんだ」といった類の質問は10回以上受けました。

しかし、一般のフランス人とは雇用形態が異なる僕にはバカンスはありません。

でも、そんな楽しそうな話を聞いていると、旅に出たくなりました。

というわけで、8月中旬の金曜日に休みをいただき、土日を含めて2泊3日でちょっくら旅に出ました。

今回の旅先は、フランスのアルザス地方のストラスブールとコルマール、そしてドイツのフライブルク。

まずはドイツのフライブルクという街へ。

フライブルクはドイツ南西部に位置し、フランスおよびスイスとの国境に近く、

人口約22万人(日本の都市と比べるならば兵庫県宝塚市と同じくらい)の街。

またフライブルクは、環境先進国ドイツの中で「環境首都」と呼ばれ、

環境保護で先進的な取り組みをしている街として世界的にも有名です。

知識こそ浅はかですが、環境問題に興味があり、数年前からずっと行ってみたかった街でした。


フライブルクに着いて、まずは街を散策。


街のあちこちに「緑」があって、さすがはエコの街だなという印象を抱きました。

こんなお家もありました。


遠い故郷の甲子園球場を思い出しました。

旧市街の中心に大きな大聖堂がそびえるように立っていました。


中はこんな感じで、まさに「荘厳」のひとこと。


1354年に建設が始まり150年以上かけて建てられたというこの大聖堂は、高さが116メートルもあるそうです。

若干ひんやりとした大聖堂から外に出ると、自己主張の激しいギラギラした太陽にやられました。


暑いのなんの眩しいのなんの。

しかし、ふと下に目をやると、こんなのが。


旧市街にはあちこちに水路が流れていて、見ているだけで涼しい気持ちになりました。

これもエコの一環なのでしょうか。


さて、お腹が空いたなということで、夕食を食べにレストランに。

ドイツといえばやはりソーセージ。

しかし、メニューを見ても何が何やらさっぱりわからない。

なので、店員さんに「ユー ハヴ ア ソーセージ?」と拙い英語で聞きました。

店員のお兄さんが「こいつ何言うてんねん」って感じで聞き返してきたので、

「ソーセージ!!うーん…ウインナー!!ウインナー!!こんなやつ!!」ってボディランゲージも交えて言うたけど通じず…。

えー!?ドイツ語でソーセージはソーセージって言わへんの!?

(後でドイツ語に堪能な友達に聞くと、ドイツ語では「ソーセージ」でも「ウィンナー」でもなく「ヴ―スト」と言うそうです。)

仕方なく、唯一メニューから読み取れたスパゲッティにしたら全然おいしくなかったし。とほほ。

すると、横からフランス語が聞こえてきました。

隣のテーブルではフランス人のおばちゃんがご飯食べてたんですが、

そのおばちゃんはドイツ語も英語もしゃべる気なし。フランス語の一点張り。

さすがフランス人。

しかし、さっきの店員さんがカタコトながらフランス語で対応してるっていう…。

フランス語で言うたらいけたんかいっ!

しかもその席にソーセージ持ってきよった!

ソーセージあるんんかいっ!もう遅いわ!!

悔しかったので、食後にテイクアウトのソーセージパン食いました。


ソーセージはしわしわやし、パンはめっちゃ固い。

けどこれが何か知らんけどめっちゃ美味い!

あぁやっとドイツに来たって感じになれました。

いいお口直しになりました。

それにしても、「言葉」って大事やなと思いました。

何書いてるんかわからん、何言うてるんかわからんってのがこんなに大変やとは。

普段、フランスで過ごしていると感じることの出来ない感覚でした。

パリで道に迷いメニューに困る日本人観光客の辛さがようやくわかりました。


さてさて、そうこうするうちに日が暮れて夜になりました。

夜の街を路面電車が走っています。


路面電車はエコな街づくりに効果的な乗り物だそうです。

路面電車が街を走ることによって、自動車の侵入を規制することができ、

電車ですから、バスと違って排気ガスを出すこともありません。

また、普通の電車とは違ってスピードは出ませんが、危険度が少ないため、鉄道を敷いたり柵で囲ったりする必要がなく、景観が損なわれません。

なるほど、環境保護のために色々と考えられて街が作られてるんやな。

最後に、僕のちょっと真面目臭い戯言にお付き合いください。

エコの世紀だと言われる21世紀になって早13年が過ぎました。

地球環境は悪化していくばかりです。

度重なる地震、火山の噴火、温暖化、異常気象など、みなさんも地球の異変を薄々感じているのではないでしょうか。

決して他人事ではありません。

自分たちの子供や孫の世代にこのまま汚れたままの壊れかけた地球を残すのか…。

日本人は古来より自然を神として尊び崇めてきました。

その精神は今も我々の中に残っているはずですし、

自然を大切にするための知恵や工夫は今も日本の社会に多く見られます。

日本人こそが世界に自然の大切さを発信し先導していかなければならないのではないでしょうか。

そんなことを考えながらホテルへと向かう道を歩いていましたが、

ふと空を見上げると、空一面にきれいに光る星が広がっていました。

フライブルクは大都市ではありませんが田舎というわけでもなく、環境保護に努めているからこそ星もきれいに見えるのかもしれません。

都会で生まれ育ってきた僕は、これほどの星を今まで見たことがありませんでした。

感動してしばらく星空を眺めていると、いくつも流れ星が見えました!

いやぁ旅するっていいね。

つづく…


日仏交流コーディネーター
山田 剛士

2013年8月20日火曜日

七転び、八起きで走る、楽しき夏よ。

夏のある日。

パリの道を歩いていると、いきなり「ピピィィィーーーーーーー!!」という警笛が鳴り響き、

警察によって車道が封鎖されました。

「なんやなんや!?事件か!?事故か!?」と思って見ていると…

道の向こうからすごいスピードで人の塊が!!

よく見ると…ローラースケート!!



もちろん車を制止する警察官もスケートを履いています。

数百人ものスケーターが気持ちよさそうに駆けていきます。

パリでは週末になるとローラースケート愛好者のために、車道が解放されます。

芸術や文化に寛容なフランスらしい光景です。


数日後、会社にて。

「タケシ、明日のお昼休みにスケートしに行くけど来る?」と言われました。

「スケート?まじで!?行く行く!でもやったことないし大丈夫かな…」

「大丈夫!大丈夫!」

フランス人の大丈夫ほどあてにならないものはないけど…まぁいっか、楽しそうやし!

そして、翌日のお昼休み。

雲一つない快晴!絶好のスケート日和!

同僚の車に乗り込み、到着したのはスケート場。

なんや、道で走るんやないんか。まぁいっか、どうせ道で走ったら置いてかれるだけやし。

中へ入ると…

「ん?なんか寒いな。クーラー効かせ過ぎやろココ。」って…


アイススケートやないか!!

てっきりローラースケートやとばかり思っていた僕。

まさか夏にアイススケートやとは思いませんでした。

アイススケートなんかほぼ15年ぶり。

っていうか僕、実はサッカー以外のスポーツはまるで出来ないんです。

そして、案の定…


リンクに入ってものの数十秒で、思いっきり尻もちをついてしまいました。

「ハハハハハーーーー!!」ってみんなに大笑いされました。

滑れないけどスベらない。


そんな滑れない僕に救世主が…イルカさんです。

イルカさんにさえ捕まっていればもうコケることはありません。

しかし、そんな甘い世界ではありません。

リンクの真ん中でイルカさんを奪われ…


上司のエロディに引っ張りまわされました。

いたずらっ子を上司に持つと大変です。

そのお陰でコツをつかんだのか、最後の方は人並みに滑ることができるようになっていました。


楽しいお昼休みでした。


山田 剛士